【投資ファンドとは?】
投資ファンドの全体像とプライベートエクイティファンドについてご説明します。
「投資ファンド」とは投資家から集めた資金をあるテーマに沿った投資先に投資し、そこから上がる配当や売却益などを投資家に分配する仕組みです。
投資ファンドはその投資対象によって、いくつかに分類できます。
投資対象別の全体像を示すため、公開株式、公社債、不良債権、未公開株式、不動産の別により、投資ファンドを分類します。
投資対象別に見た場合、投資ファンドの種類は以下のようになります。
投資ファンドは、昔からある公開株式や公社債に投資するファンドと、1990年代後半から拡大してきた オルタナティブアセット投資ファンドに大別できます。
オルタナティブアセット投資ファンドの分類は明確に規定されたものはありませんが、当サイトでは、不良債権、 未公開株に投資するファンドについて取り上げ、その中でも特にプライベートエクイティファンドについてご紹介 していきます。
ご紹介するに当たり、まずは当サイトにおけるプライベートエクイティファンドの定義をご説明します。
PEとは市場型の運営に適応できない企業や、市場がまだ受け入れられないような事業を市場とは異なる視点を持ってファイナンスする資本です。投資に当たっては、市場型株式会社の運営と異なるパートナーシップ的な意思決定原理を採用し、経営に直接関与することにより、市場に受け入れられない企業や市場型の運営になじまない企業の価値創造の一助を担っています。
PEとは、広義には株式の未公開会社(または事業)に関する投資すべてを含む概念であり企業のステージによっていくつかのタイプに分かれます。
1.ベンチャーキャピタル:創業期の会社や事業に投資
ベンチャー企業に投資。
エグジットが実現しないものの方が多いので、実現するものに対する期待リターンは数十倍。
2.バイアウトファンド:成熟期以降の会社や事業に投資
ベンチャー企業に投資。
マジョリティーを取得。対象は大企業の一部門や子会社などの優良企業のほか、再建中企業など。
最近は非公開化手段として使われることもある。
3.再生ファンド:経営不振会社に投資
マジョリティーにはこだわらず、再生可能性が中程度の企業に投資する。
投資対象は債権(エクイティに変換)、および株式。
4.ディストレスファンド:破綻企業に投資
バルクセールなどによる不良債権の買取、社債の買取。
法的/私的整理後に影響力を行使。安価購入が重要。再生可能性は低い。
これに対し、狭義のPE投資とは、成熟期以降の未公開会社株式投資や事業投資、すなわち、上記の(2)バイアウト投資、(3)企業再生投資を指します。
なお、実際の投資会社はバイアウト専門、再生専門ということは少なく、バイアウトファンドと再生ファンドなど複数を手がけることの方が多くなっています。
4種のPEファンドのまとめとして、以下に企業価値と企業のステージを軸にした場合、それぞれのファンドがどのフェーズで投資するのかを示しましたので、ご確認ください。
PEファンドの実務をご理解していただくために、PEファンドの投資プロセスを事例で説明してみます。
投資は案件の発掘から投資回収まで数年間もかかる長い道のりになります。
投資プロセスは1.投資実行段階、2.投資管理段階、3.投資回収段階に分けられます。
(図のリンクをクリックして いただくと詳細をご覧になれます)
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