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第21回 PEファンドの実務〜投資の類型(MBIとIBO)〜

CVC Asia Pacific シニアエグゼクティブ/東洋学園大学客員教授 −添田 眞峰

 ▼投資の類型(MBIとIBO)

 前回はバイアウト型投資の類型について説明した。
 今回は 「投資の類型(MBIとIBO)」 について説明する。


 【投資の類型(MBIとIBO)】

 <MBI(マネージメントバイイン)>

 MBIとは「投資家が外部の職業経営者と共同で買収し、MBI経営者がその
 事業の経営に当たる」投資形態である。

 典型的なMBIはMBI経営者がバイインする企業を調査し、投資機会を発掘し、
 投資家に提案書を持ち込んで資金の支援を受ける取引である。

 1980年代にMBO投資が一巡し、1990年代に入ると英国では市場原理の浸
 透が急速に進展した。即ち、アメリカのように市場で会社を梃子に富を創造す
 る原理が普及したのである。

 MBOの成功で実績をあげた経営者や、自ら事業に投資して経営に当たろうと
 いう職業経営者が事業にバイインを試みる事例が急速に増加した。
 ある意味では「健全に成長した個人主義とリスクにチャレンジする精神を有
 する個人や職業経営者」が育ち、市場での取引機会を求め活動し始めたので
 ある。

 MBI においてもインセンティブとコミットメントの原理や投資の仕組みを契約化
 する考え方はMBOと同じである。
 ただし、より投資収益を駆動力にした経済原理が支配し、投資家とMBI経営
 者とは、株主価値の創造という目的の面でより強固に結びつくが、当事者の
 関係は一層先鋭な条件交渉と契約により支配されるのである。

 MBI は、
 1.そもそも経営内部の情報に関しての、MBI経営者の情報水準は内部経営
   者よりはるかに劣る。
 2.MBI経営者の過度の貪欲や機会主義により動かされるので案件の成立
   が優先される傾向にある。
 3.MBI経営者は時として対象企業の経営風土に合わず、有効なリーダー
   シップを発揮することができないケースがある。

 これらの点から、MBIはMBOよりはリスクの一段高い投資とみなされている。


 < IBO(”インスティテューショナルバイアウト”) >

 IBOとは「投資家が自ら主導してバイアウトを実施する」ことである。
 アメリカでは1970年代にLBOの手法によるバイアウト投資の手法が開発さ
 れ、初期には英国的な意味で言うMBOの手法での投資が盛んであった。
 ところが、1980年代の半ば頃から、機関投資家の資金が投資ファンドに急速
 に流れ込み、投資ファンドの規模は一気に膨れ上がった。

 これは、投資家間の競争と投資運用機会を、より積極的あるいは攻撃的に求
 める必要性をもたらした。
 こうして、投資家は大型の上場企業のうち、市場でアンダーバリューされてい
 る企業を自らの主導でバイアウトしていくスタイルが確立したのである。

 英国でも1990年代の後半になると機関投資家の資金が投資ファンドに流れ
 込むようになり、1980年代のアメリカと同じような環境が出現してきた。
 同時にアメリカでは国内の投資環境が競争の激化や投資機会の相対的な
 減少により悪化してきたので、アメリカの投資ファンドが投資機会を求め、
 英国や欧州大陸へと大挙して進出したのである。

 この結果、アメリカ型のの投資手法を駆使する投資家が自ら主導してバイ
 アウトを実行することが盛んになり、これがIBOと呼ばれたのである。

 IBOの手法では投資ファンドが投資対象を発掘し、DDを実施して自ら株主価値
 を創造するシナリオを作り上げて投資判断を行う。

 投資を決定する過程で、内部の経営者の資質を評価してトップに起用すること
 もあれば、外部の経営者を経営トップに据えることもある。
 一般には、外部の実績のある経営者を起用し強力に会社を変革していくので
 ある。

 IBOの手法でも投資家はなるべく早い時期に送り込む経営者を決め、DDに参
 加させながら事業計画を策定するが、時には取引の完了後に経営者を雇用し
 て事業計画を策定する手順になることもある。

 経営者へのインセンティブとコミットメントの設計は基本的にはMBOやMBIと
 同様の考え方である。

 
 第20回、21回とでは欧米の 「バイアウト投資の類型」 について述べてきたが、
 次回は、日本のバイアウト投資について紹介していきたいと思う。


●ご注意●
この講座は、著書「プライベートエクィティ投資」の要約を掲載 していますので、
無断転載はご遠慮ください。


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